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関口 広美*; 関口 哲弘; 今村 元泰*; 松林 信行*; 島田 広道*; 馬場 祐治
Photon Factory Activity Report 1998, Part B, P. 37, 1999/11
放射光を用いることによりホルムアミド(HCONH)の炭素(C)1s準位または窒素(N)1s準位から非占有分子軌道へ選択的に共鳴励起することができる。本研究においては二種類の重水素置き換え体(DCONHとHCOND)を用いることによりC-H結合とN-H結合での結合切断における選択性を調べた。C-H/C-D,C-N,C=0,N-H/N-Dの各結合はC1s又はN1s吸収端において(C-H/C-D),(C-N),(C=0),(N-H/N-D)に選択励起できる。結果としてC1s励起から(C-N)への共鳴励起ではC-D切断により生じるDが増加し、N1s励起から(N-D)への共鳴励起ではN-D切断により生じるDが増加することが見いだされた。実験結果としては共鳴励起の場合のみ内殻ホールを開けた原子に局在化したイオン性解離が起こっていることを示している。
新村 信雄*
ファルマシア, 30(4), p.400 - 401, 1994/04
糖尿病にかかった腱コラーゲンをNaBD,NaBCNDで重水素標識化し、中性子回折法で、重水素を同定することにより、コラーゲンの軸方向でのグリコシル化の位置を非破壊的に決定した。1)糖尿病腱コラーゲンは、正常腱コラーゲンよりグリコシル化を受け易い。2)N末端・C末端ともグリコシル化の初期過程は同程度であるが、25分後はN末端の方が多くなる。3)コラーゲンのギャップ領域でもグリコシル化を受ける。